2014年9月19日金曜日

新人制作に対するいじめ

●新人制作に対するいじめ

 正確には「フリー原画および作監からの、新人制作に対するいじめ」についてです。フリーアニメーターのみなさんに、新人制作をいじめていると、将来自分にどのような末路が待っているかをお話ししておきますね。

 社内では職種に関わらず、入社年度による縦階級が残るため、いざこざはもちろんあろうが、それほど問題は起こらない。なので、今回は社員アニメーターについては省きます。

「新人制作に対するいじめ」は、ある程度のキャリアを持つ原画や作監アニメーターに見られる行動だ。こういうことをする人は当然「新人アニメーター」をもいじめると思われるが、両者の間にはあまり接点がないため目立たない。
 対して、フリーアニメーターにとって、制作さんは自分の担当作品との唯一の接点といってもよい。したがって、アニメーターは自分のイライラやスケジュールに対する不満、えらそうにしたいという欲求等々を、すべて担当制作さんにぶつけてしまう。
 中でも新人制作さんというのは、後にどれほど優秀なプロデューサーになる人であっても、最初は突っ込みどころ満載だ。だからいじめやすいんでしょうね。

 新人制作いじめをしているアニメーターを見ると、あるいはその本人から「どのように制作さんをいじめたか」ということを、あたかも手柄のように語られると、わたしはそのアニメーターを「最低だ!」と感じる。

 新人制作に八つ当たりしたり、些細なことで怒鳴りつけたり、仕事をしないという方法で困らせたりしているアニメーターの方。あなたの行為は明確な「弱い者いじめ」ですよね? 同じ態度をプロデューサーにとれますか? とれないよね。仕事を失うものね。

 それならやはりあなたは「弱い者いじめ」を楽しんでいる、サイッテーの人間だと思うよ。世の中、人間として最低の行為はいろいろあるが、「弱い者いじめ」もそのひとつだとわたしは思う。


 自分よりあきらかに弱い者は、守ってやるべきだし、助けてあげるべきではないのかな。
 非力な相手をいじめて楽しいか? あなたは楽しいんでしょう、大好きなんでしょう、自分がえらくなったようで気分がいいんでしょうね。
「弱い者いじめが大好き」な人間は、おそらく一生変わらないと思うんだ。だから近くにいる他のアニメーター諸氏は、そのような人間から、可能な限り早く離れたほうがよいと思う。近くにいるあなたまで巻き込まれてしまうから。

 何に巻き込まれるのか、って? 決まっているでしょう。いじめた相手からの報復ですよ。

 新人制作さんをいじめているアニメーターを見て、わたしが「最低」以外に、もうひとつ内心でつぶやくことは「頭が悪い、バカすぎる」っていうことなのよね。

 アニメーターは上手くなるのにかなりの時間を要する職種だ。そして忘れていけないのは、フリーアニメーターはそこそこ描けるようになったとしても、身分的にはなんらの後ろ盾も持たないということだ。

 だが制作さんは違う。制作職種はおおむね社員採用であったり、少なくとも会社と契約書を交わしている契約社員だ。彼ら彼女らは会社の名刺を持ち、制作会社という後ろ盾を持っている。そうでなければ、名も知らない新人制作からの仕事依頼を、フリーアニメーターは引き受けないだろう。

 そして、ここが肝だが、制作さんは出世が早い。まだ新人だった制作さんと次に会ったとき、彼ら彼女らの肩書きは確実にアシスタント・プロデューサーやプロデューサーに変わっている。場合によっては新会社の代表取締役になっていたりする。
 フリーのアニメーターはその点をよく考えたほうがいい。あなたが八つ当たりして唇を噛ませた新人制作さんは、次に作品で出会うときにはプロデューサーになっていて、直接口をきいてくれることすらないかもしれないということを。

 いじめたほうは忘れていても、いじめられた方は決して過去を忘れない。そして仕返しの機会はいがいと早く訪れるのだ。
 わたしは、理由なくアニメーターにいじめられた制作さんは、仕返しできるようになったら仕返ししてかまわないと思う。というよりむしろ仕返しすることを推奨する(笑)

                                   

 えらそうに弱い者いじめをしたアニメーターには、身をもって因果応報という言葉の意味を理解させたほうがいい。そうしないと新人制作をいじめるアニメーターは減らないと思うので。
 陰でカッコイイ仕返しのしかたを考えて下さい。表立つ必要はありません。


 先の「頭が悪い、バカすぎる」という端的すぎる悪口は、
「制作さんはアニメーターの何倍も出世が早いのにね。先が読めないなんてバカねー」という意味である。とはいえ弱い者いじめをするような人間には消えてほしいので、「そういうことをしていると、いずれフリーでやっていけなくなっちゃうよ」と親切にレクチャーはしない。
 最初にも述べましたが、新人制作さんをいじめるような人間は、接点さえあれば、確実に新人作画もいじめるに決まっている。そんな人間、アニメーター職種にいてくれなくてけっこうですのことよ。


 さて、最後に一点だけ、新人制作さんにお願いがある。

 あなたも最初は山ほどミスをすると思うし、毎日叱責や注意を受けると思うのね。そこで気をつけてほしいのは、注意はいじめとは違うということ。
 やっと準備ができて、カットを抱えて仕上げ入れをしたとする。そのとき仕上げさんから「時間と枚数が約束と違う。ちゃんとやってくれないと困るよ」といわれたとする。あなたは「精一杯やったのにそんな」と思うかもしれない。でも、仕事だから約束と違っていたら注意されるのはしかたがないよ。
 こういうことを「いじめ」と勘違いしないでね。このような注意はあなたが経験を積めば起こらなくなるからね。

 新人はみんなたいへんだけれど、アニメーション業界では新人制作さんが一番たいへんだと思う。なぜなら、話数担当制作という仕事は経験と高いスキルを要求されるとてもむずかしい仕事だから。正直言って、とても新人にできる仕事ではないとわたしは思うよん。でも制作の新人はそれをやらねばならない。

 つらいことも多いと思うけれど、がんばって!
 あなたなら出来ると思われたから採用されたんですよ。







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